
(公社)生体制御学会第260回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。
10:30〜12:00 痛みの基礎
「痛い?痛くない?糖尿病と合併症について」
(社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
栄かとうクリニック院長
加藤泰久 先生
糖尿病の基礎のお話しと歴史についてお話があり、糖尿病の語源は、ギリシャ語で甘い尿だということ、人類最古の病気の一つであることや、平安時代の公卿・藤原道長が糖尿病であったことを教えていただきました。以下にその要旨を紹介します。
「糖尿病の原因について、体質、環境要因、その他様々な要因がからみあって起こるものであり、成人の3〜4人に1人は糖尿病の可能性があると言われています。
そして糖尿病の症状は食べてもすぐお腹が減る・のどが渇く・尿が多い・疲れやすい・体重が減るなどでありますが、大半が全く自覚症状がない、というのが現状であります。
診断の指標として血糖値やヘモグロビンA1cなどですが、日内変動があるために血糖値などの数字だけでは捉えられないので注意が必要です。
糖尿病は放っておくと様々な合併症を引き起し、古典的な三大合併症(網膜症、腎症、神経障害)、動脈硬化による三大合併症(壊疽、脳卒中、狭心症、急性心筋梗塞)などがあり、最近では認知症もこれに加わるなど、神経や血管を痛めることから抵抗力の低下や老化を早めることにもなります。
治療法については、食事療法や運動療法など日頃の生活習慣について真剣に見直す必要があります。
また、加藤先生が国立病院機構 名古屋医療センターに在職されていた折の、昨年の3月11日に発生した東北大震災での支援活動にあたられた際のビデオの映像とともにご紹介頂きました。
最後に、糖尿病を診ることはその人の人生を預かるようなものであり、深い思いを胸に診療される人間性が重要であるとのお話がありました。

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