(公社)生体制御学会第276回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました
2015-07-08 07:50
東洋医学研究所
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
平成27年7月5日(日)(公社)生体制御学会第276回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第276回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30〜12:30 基礎生理学
神経科学の基礎1 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
神経科学の基礎2 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学生理学講座教授  
岩瀬 敏 先生

今回は自律神経の基礎について教えていただきました。
「自律神経とは自らを律する神経で、意識には昇らずに働く神経です。1900年頃にJ.N.ラングレーによって自律神経の概念が確立されました。
自律神経の特徴としては5つあり、?自律神経支配、?2重神経支配、?持続性神経支配、?拮抗性神経支配、?相反性神経支配があります。
自律神経はホルモン分泌などの体性神経系と似ていますが、大きな違いとしては作用する時間が自律神経は数秒で働き、ホルモンは刺激から働きになるまで30分以上はかかるという違いがあります。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つあり、交感神経は闘争か逃走のときに働く神経です。副交感神経はくう・寝る・休む、つまり休憩や回復に働く神経になります。副交感神経の中に延髄から出る迷走神経と仙髄から出る骨盤神経があり、副交感神経活動の75%が迷走神経になります。迷走神経の支配領域は硬膜、耳介、上咽頭、肺、心臓、腎臓、胃、大腸の横行結腸の脾曲までを支配し、骨盤神経支配領域は下行結腸やS字結腸、直腸、膀胱、前立腺、生殖器を支配しています。
延髄の孤束核は自律神経の入出力の中心になり、交感神経の働きと副交感神経の働き両方に関係しています。副交感神経の心臓への働きは、孤束核から疑核や迷走神経背側核に情報がいき、心臓の働きをゆっくりにします。逆に交感神経の働きでは、孤束核からCVLM(延髄尾側腹外側野)へ情報がいき、RVLM(延髄吻側腹外側野)、IML(中間質外側核)に行って、心臓の拍動を活発にします。
自律神経の病気の1つにホルネル症候群があり、交感神経の経路が障害されると半身に?縮瞳、?眼瞼下垂、?結膜充血、?発汗低下、?眼球陥凹の症状がでます。」という自律神経の意味や役割についてお話をいただきました。

            
13:30〜14:20 循環器疾患の基礎・臨床、診断と治療
循環器の基礎・臨床、診断と治療
「血圧測定の意義2」
(公社)生体制御学会研究部循環器疾患班副班長 
加納俊弘 先生 

今回は、血圧測定の意義として、血圧を単に測定するということではなく、測定によって生体の情報を把握し、臨床に生かすことについての重要性と、種々ある血圧計の原理から、それぞれの血圧計の特徴や弱点について説明して頂きました。
また、実際の血圧測定を行なった時に聞こえる動脈硬化や閉鎖不全のコロトコフ音を聞かせて頂き、数値だけではわからない情報の大切さについても教えていただききました。
        


14:30〜15:20 循環器疾患に対する症例報告及び症例検討
「高血圧と経絡治療」
経絡治療学会東海支部支部長 
坂本幹男 先生

今回は「高血圧と経絡治療」と題して、高血圧からくる動悸や肩こり、頭がボーっとするなどの症状についての解説と、東洋医学的な視点から臨床の経験を踏まえて報告がありました。


15:30〜16:20
鍼灸学校学生向け企画 婦人科疾患の基礎と臨床
「妊娠の基礎」
明生鍼灸院副院長
木津 正義 先生

今回は妊娠について必要なものを教えていただきました。
「妊娠をするために必要なものはいろいろあります。物理的には、精子、卵子、子宮もないといけませんし、ホルモンなど多くのものが必要となります。機能的には、男性は精子の射精能力、運動能力などが必要で、女性では排卵、卵子の輸送などが必要となります。射精をしてから受精するまでの過程は11に分けることができ、まず、?射精をして精子が運動します、?女性の子宮頸管内を精子が遡上していきます、?卵管采で取り込まれて、?精子は卵管を通ります、?卵管内で受精、?子宮まで運ばれて、?着床します。その前に?卵巣では卵胞が発育、?排卵、?黄体ホルモンが出る、?子宮内膜が厚くなるという過程があります。
基礎体温で重要なところは2つあり、1つは低温期と高温期が2層に分かれていること、この低温期と高温期の差は0.3℃違うことが重要です。もう1つは高温期が10日以上あるかが重要になってきます。黄体ホルモンは基礎体温を上げ、エストロゲンは子宮内膜を厚くして、頸管粘液を出す重要なホルモンになります」いう主旨のお話をいただきました。


このマークのついている先生は東洋医学研究所?グループに所属しています。
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
検索
キーワード

カテゴリ
よくある質問 (10)
コラム (89)
患者さんの声 (94)
活動内容 (25)
研究業績 (12)
糖尿病通信 (4)
講演・メディア掲載実績 (19)
適応症の治療案内 (103)
月別アーカイブ
2017年8月 (3)
2015年7月 (5)
2015年6月 (4)
2015年5月 (4)
2015年4月 (2)
2015年3月 (4)
2015年2月 (3)
2015年1月 (3)
2014年12月 (3)
2014年11月 (5)
2014年10月 (4)
2014年9月 (4)
2014年8月 (3)
2014年7月 (4)
2014年6月 (6)
2014年5月 (5)
2014年4月 (3)
2014年3月 (6)
2014年2月 (6)
2014年1月 (2)
2013年12月 (5)
2013年11月 (4)
2013年10月 (6)
2013年9月 (5)
2013年8月 (3)
2013年7月 (5)
2013年6月 (4)
2013年5月 (4)
2013年4月 (4)
2013年3月 (5)
2013年2月 (6)
2013年1月 (4)
2012年12月 (3)
2012年11月 (7)
2012年10月 (4)
2012年9月 (86)
2012年8月 (74)
2012年7月 (15)
2012年5月 (1)
2012年4月 (1)
2012年3月 (1)
2012年2月 (1)
2012年1月 (1)
2011年9月 (1)
2011年6月 (1)
2011年4月 (1)
2011年2月 (2)
2011年1月 (1)
2010年12月 (1)
2010年11月 (1)
2010年10月 (1)
2010年9月 (1)
2010年8月 (1)
2010年7月 (1)
2010年6月 (1)
2010年5月 (1)
2010年4月 (1)
2010年3月 (1)
2010年2月 (1)
2010年1月 (2)
2009年12月 (1)
2009年11月 (1)
2009年9月 (1)
2009年8月 (1)
2009年7月 (1)
2009年5月 (1)
2009年4月 (2)
2009年3月 (1)
2009年2月 (1)
2009年1月 (1)
2008年10月 (1)
2008年9月 (1)
2008年5月 (1)
2007年6月 (1)
2007年3月 (1)
2006年11月 (1)
2006年6月 (1)
2005年11月 (1)
2005年9月 (1)
2005年8月 (1)
2005年6月 (2)
2005年5月 (1)

友人に教える
お問い合わせ

ホーム
上へ
東洋医学研究所

東洋医学研究所
このサイトは携帯電話向けサイトです。
携帯電話でご覧ください。