(公社)生体制御学会第291回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました
2018-07-04 18:10
東洋医学研究所
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平成30年7月1日(日)(公社)生体制御学会第291回定例講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加してきました。

(公社)生体制御学会第291回定例講習会
(愛知県鍼灸生涯研修会)

9:30〜12:00 糖尿病の基礎と臨床 (公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
社会医療法人八千代病院 内分泌代謝内科部長 
藤井 徹 先生

「糖尿病とは血糖値が高くなる病気です。HbA1c6.5以上、空腹時血糖値が126mg/dl以上あれば、糖尿病が強く疑われます。
糖尿病は生活習慣病の代表的な病気となり、食べる、運動などのわずかな過不足が積み重なることで発症し、メタボリックドミノという悪循環に陥ってしまいます。
血糖値が高い、糖尿病になると何がこわいのかと言うと、気がつかないうちに病気が進み、合併症を引き起こしてしまう点です。その合併症のこわさは一度発症すると治癒しないこと、全身で同時進行すること、年齢などで進行が加速することがあります。合併症の中で太い血管の病気として、脳梗塞、心筋梗塞があり、細い血管の病気に網膜症、神経障害、腎症(3大合併症)があります。
糖尿病の原因の1つにインスリン抵抗性の亢進がありますが、その原因として、内臓脂肪量の過剰、皮下脂肪量の過剰、脂肪筋、脂肪肝などがあります。糖尿病合併症進展抑制のためにできることは、血糖コントロール、脂質異常症の改善、血圧管理、体重コントロール、尿酸コントロールがあります。」と御講義頂きました。





13:00〜13:50  
生活習慣病の基礎・臨床、診断と治療 
(公社)生体制御学会研究部生活習慣病斑班長
(公社)生体制御学会理事
山田 篤 先生
今回は「糖尿病について6」と題して御講義頂きました。
前回までの復習で、「血糖コントロールについて」を理解するために糖の分類・種類についてお話された後、2013年の熊本宣言について、血糖コントロール目標や、検査値の意味(血糖値、HbA1c、1.5-AG、グリコアルブミン、尿糖)や基準値について、そして糖尿病治療の目標である血糖、血圧、体重などの良好なコントロール状態の維持が、高血糖によって引き起こされる、網膜症・腎症・神経障害や動脈硬化性疾患の発症進展を阻止し、健康人と変わらないQOLの維持や寿命の確保に重要であるということについて、スライドを用いて詳細にお話しして頂きました。

 

14:00〜14:50 生活習慣病に対する症例報告及び症例検討
「経絡治療と高血圧」
経絡治療学会東海支部支部長
加賀 敏朗 先生

今回は「経絡治療と高血圧」と題して、高血圧の病理についてと、高血圧を伴うのぼせ、ふらつきがある女性に対し、半年間鍼治療を施したところ、血圧が安定し、のぼせとふらつきの自覚症状が改善した症例についてスライドを用いて詳細な報告がありました。



15:00〜16:00 鍼灸学校学生向け企画 スポーツ傷害に対する鍼治療
「スポーツ傷害に用いる基本手技」
早川治療院 院長
早川 和浩 先生
「スポーツによる怪我にはスポーツ外傷とスポーツ傷害があります。
スポーツ外傷は捻挫や打撲、ダッシュ後の肉離れなどです。主に足関節に起こりやすい症状です。肉離れは10日ほどで治った状態になりますが、本格的に練習を再開すると再発するので、治療しながら3週目にランニングなどから再開すると良いです。
スポーツ傷害は、同じ動作を繰り返し行う事によって起こる炎症や疲労骨折などをいいます。アキレス腱などの炎症やゴルフ肘・野球肘・テニス肘などからシンスプリントの疲労骨折などです。
私の経験から言いますと、スポーツ時の怪我に対しては急性期に鍼治療をした方が良くなると思いますし、慢性期においても鍼治療は有効だと思います。日曜などで出来ない場合は鍼治療が良いですが、もし、病院を受診できるなら整形外科の受診を勧めます。何でも一人で最後まで患者を抱えるのではなく、選手や患者の事を考えるのであれば、例えば整形でレントゲンを撮ってもらったら剥離骨折していたというケースもあるので、整形外科や各科との連携を取れるようにすることも大事だと思います。」と経験談からのお話をして頂きました。
また、スポーツ鍼施術のポイントとして
・痛いところに打つ
・損傷部位に鍼先を正確に届かせる
・痛みの出る姿勢を再現させて打つ
・押手を通常よりしっかり強めにする
であることを教えて頂き、その後、早川先生の実技を交えながらのお話を頂きました。



 
16:10〜17:00 
名古屋市立大学睡眠医療センター認定 睡眠育成士認定講座(2)
「睡眠の基礎と臨床」      
名古屋市立大学睡眠医療センター長
名古屋市立大学睡眠医療センター・臨床検査技師長
安東カヨコ  バールドワジ先生

今回は睡眠時の脳波の波形と検査法について教えて頂きました。
「睡眠のステージには覚醒・レム睡眠・ノンレム睡眠(ステージ1〜4)があります。基本的に睡眠は頭を休めるノンレム睡眠から入り、体を休めるレム睡眠へ移行し、約90分サイクルで、一晩でノンレム睡眠−レム睡眠が4回から5回繰り返されます。
脳波の分類にはδ波・θ派・α波・β波があります。δ波・θ派は徐波睡眠、深睡眠と言われ深く眠っている時を指します。特にα波が重要で、寝ているか覚醒しているかがわかりα波が出現するかどうかで覚醒と睡眠を見極めます。β波は覚醒している状態です。
また、レム睡眠を見るためには脳波のみでは不十分で、眼球運動でも確認ができます。
そして睡眠の検査法であるポリソムノグラフィー検査(PSG)は、睡眠中の脳と体(主に呼吸と下肢の動き)の生理的現象を記録します。特に睡眠時無呼吸症候群を防止するために、脳波だけではなく睡眠中の呼吸にも注目されるようになりました。
もっと簡便な検査法として、検査施設外睡眠検査(OCST)があり、慣れた自宅での検査が可能であります。価格も安価であるものの脳波記録がないため詳細に見ることができない欠点があり、アメリカを中心に再度検討がなされています」と御講義頂きました。


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