糖尿病
2012-09-24 15:27
東洋医学研究所
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
糖尿病とは?
糖尿病は、インスリンの作用不足により慢性的に血糖値が高くなり、種々の特徴的な代謝異常を伴う疾患群です。その発症には遺伝的因子環境因子がともに関与します。代謝異常が長期間続くと、特有の合併症を引き起こします。
 代謝異常の程度によって、無症状から尿が多く出る、のどが渇く、だるいなどの症状がみられます。さらに進行すると、ケトアシドーシス(ケトン体により血液が酸性に傾く状態)、昏睡に至るなどの病態を示します。


糖尿病の成因は4つに分類されます。
?1型 : 膵蔵のβ細胞の破壊を特徴とします。
?2型 : インスリン分泌低下とインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性) の両者が発症にかかわります。
?その他の特定の機序、疾患によるもの : 遺伝的素因として遺伝子異常 があるものと、他の疾患や病態に伴うものとに大別します。
?妊娠糖尿病

日本糖尿病学会による新しい診断基準
従来の診断基準の?早朝空腹時血糖値126mg/dl以上、?75g糖負荷試験(OGTT)で2時間値200mg/dl以上、?随時血糖値200mg/dl以上に、?HbA1c値(過去1、2ヶ月の平均血糖値を反映する指標)6.5%以上が加えられました。また、血糖値とHbA1cの両方が糖尿病型であれば、1回の検査でも糖尿病と診断できるようになりました。

糖尿病で最も恐いのは、合併症の出現です。
糖尿病を長く患っていると、毛細血管などの細い血管に、糖尿病特有の変化が起こってきます。
特に目の網膜の血管がおかされて失明したり、腎臓の糸球体(血液を濾過して原尿をつくっている部分で、細い血管の集合体)がおかされて濾過機能が低下し、尿として排泄されるはずのものが体内に蓄積する尿毒症となって、生命が危険になったりします。
また、神経系統も広い範囲で機能の変調をきたし、手足のしびれ感や神経痛をはじめ、多種多様の神経症状が出てきます。

これらに加えて、太い血管の動脈硬化も、年齢不相応に早く出現し、狭心症心筋梗塞脳梗塞下肢の壊疽の原因となります。
細菌などの病原体の感染に対する免疫力も低下し、肺炎肺結核腎盂腎炎などの感染症も発症しやすくなります。
さらに詳しい糖尿病の合併症についてはコラム「糖尿病のお話」−あなたも糖尿病合併症になっているかも?−を参照して頂きたいと思います。

ここで重要なことは、正しい生活習慣と治療を続けることによって、これらの合併症の進行は予防でき、健康人とほとんど同程度の生活を送ることができることです。

合併症予防のワンポイントアドバイス
糖尿病の合併症を予防するためには、食事療法と運動療法が基本であると考えられています。
食事療法についてはコラム「糖尿病の食事療法」を参照して頂きたいと思います。この中で、食事について重要な心得は?腹八分目、?朝昼夜と規則正しく、?ゆっくりと摂る、?偏食をせずに薄味にする、?主食(ごはん)は総エネルギー量の半分にする、?おかずの種類を多くする、?必ず食品を計量すると説明されています。 
運動療法についてはコラム「ウォーキングのすすめ」を参照して頂きたいと思います。
具体的な運動方法としては、中程度の強さの運動(脈拍数で120回/分程度)が適当といわれています。また、呼吸をしながら行なう有酸素運動(ウォーキング、自転車など)が良いとされていますが、筋肉トレーニングなどを好む人はそれでもかまいません。
毎日、どこでも、いつでも、一人でもできる運動の習慣を生活に取り入れることができれば、長続きできて効果的です。

東洋医学研究所?による研究報告
東洋医学研究所?による糖尿病に対する鍼治療効果の研究は、(社)全日本鍼灸学会学術大会において、動物実験6題、症例報告17題、症例集積研究4題、調査研究1題が報告されています。
その内、詳しい内容をご覧頂ける研究は次のとおりです。是非、参考にして下さい。

動物実験
糖尿病モデル動物に対する鍼治療の検討(5)
   −全身麻酔糖尿病ラットにおける検討−
糖尿病モデル動物に対する鍼治療の効果(6)
   −OLETF(高血糖)ラットにおける検討−
高血糖ラット胃平滑筋運動に対する鍼治療による神経制御の変化

症例報告
糖尿病に対する鍼治療の1症例
   −運動療法を併用して症状が改善した症例−
糖尿病に対する鍼治療の1症例
   −下肢症状を伴った症例−
糖尿病に対する鍼治療の一症例
   −糖尿病性神経障害(外転筋麻痺)を発症した症例−
糖尿病に対する鍼治療の一症例
   −糖尿病性神経障害を発症した症例−

症例集積研究
東洋医学研究所?グループにおける糖尿病症例集積による検討
東洋医学研究所?グループにおける糖尿病症例集積による検討
   −自覚症状における分析−
東洋医学研究所?グループにおける糖尿病患者の症例集積
   −血糖値と自覚症状の相関について−
東洋医学研究所?グループにおける糖尿病患者の症例集積
   −不定愁訴カルテとの関係について−

調査研究
鍼灸院における糖尿病患者の実態調査

東洋医学研究所?では、長年にわたる基礎・臨床研究を根拠に糖尿病に対する鍼治療をさせて頂いております。
鍼治療により、生体の統合的制御機構の活性化をはかり、糖尿病になりにくい体質をつくります。
さらに、糖尿病に罹患してしまった患者に対しては、症状の緩和を目的とした鍼治療とその患者さんにあった食事療法や運動療法などの生活指導もさせて頂いております。

是非、安心して副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
検索
キーワード

カテゴリ
よくある質問 (10)
コラム (46)
患者さんの声 (45)
活動内容 (3)
研究業績 (10)
講演・メディア掲載実績 (18)
適応症の治療案内 (63)
月別アーカイブ
2017年8月 (3)
2012年9月 (67)
2012年8月 (74)
2012年7月 (15)
2012年5月 (1)
2012年4月 (1)
2012年3月 (1)
2012年2月 (1)
2012年1月 (1)
2011年9月 (1)
2011年4月 (1)
2011年2月 (2)
2011年1月 (1)
2010年12月 (1)
2010年11月 (1)
2010年10月 (1)
2010年9月 (1)
2010年8月 (1)
2010年7月 (1)
2010年6月 (1)
2010年5月 (1)
2010年4月 (1)
2010年3月 (1)
2010年2月 (1)
2010年1月 (2)
2009年12月 (1)
2009年11月 (1)
2009年9月 (1)
2009年8月 (1)
2009年7月 (1)
2009年4月 (1)
2008年10月 (1)
2008年9月 (1)
2008年5月 (1)
2007年6月 (1)
2007年3月 (1)
2006年11月 (1)
2006年6月 (1)
2005年11月 (1)
2005年9月 (1)
2005年8月 (1)
2005年6月 (2)
2005年5月 (1)

友人に教える
お問い合わせ

ホーム
上へ
東洋医学研究所

東洋医学研究所
このサイトは携帯電話向けサイトです。
携帯電話でご覧ください。