
糖尿病のお話 糖尿病の歴史を知り、前向きに生きよう 東洋医学研究所?グループ二葉はり治療院 院長 中村 弘典
バンティングとベストは、すい臓を取り出して糖尿病にした犬を用いて、すい臓から抽出したインスリン(ホルモン)で、血糖値を下げ病状を軽くできることを発見しました。このように、二人の実験が成功したことをきっかけに、カナダのトロントは今日でも糖尿病研究の重要な中心地となっています。
トロントの研究者により、インスリンの精製が進められた結果、1922年1月に人間への応用が試みられました。実際に注射されたのは、糖尿病で昏睡になって死亡する日が近いといわれていた少年のトンプソン君で、劇的な症状の改善が見られ助かったというニュースは諸外国へも広まりました。
イ ン ス リ ン
○糖尿病と有名人
・ 大鵬とともに柏鵬時代を築いた47代目横綱で有名な柏戸(1938〜1996)は、インスリンを80単位注射しながら横綱になったといわれています。
・ 1972年に自民党総裁選挙により、54歳で総理大臣に指命され歴代最年少の首相になった田中角栄は糖尿病であったそうです。
・ 「坊ちゃん」、「吾輩は猫である」で知られ、日本を代表する小説家の夏目漱石(1867〜1916)は、晩年は糖尿病であったそうです。
・ 詩人、歌人で知られる北原白秋(1885〜1942)は、糖尿病を長年患っていたといわれています。
・ 阪神タイガースの岩田稔投手は、ウイルス感染が原因の1型糖尿病を患っているそうです。
※このように多くの人が糖尿病と共に前向きに生き、社会に貢献され活躍されていることが良くわかります。糖尿病でお悩みの方におかれましても、明るく生活して欲しいと思います。
○糖尿病の予後
糖尿病は早期発見・早期治療が大切であるといわれていますが、糖尿病患者の中には症状が全くなく、眼病変や腎病変のような合併症も発症せず、長生きする人が時々見られますが、一方で糖尿病を発見した時には合併症が進んで治療が困難で、進行を抑制できない人が存在することも事実です。
このように、同じ糖尿病でも病気の経過や予後はまちまちであり、糖尿病患者の予後は千差万別であるといわれています。このようなことから、患者さんの養生などの努力だけで、予後が決まらないことがあります。
しかし、最も大切なことは糖尿病がストレスの影響を受けることから、糖尿病になっても活躍された有名人のように心を前向きに明るく生活することが、糖尿病の予後を良好なものにする鍵になると思われます。
おわりに
以上、糖尿病の歴史についてお話をさせて頂きましたが、 近年「一病息災」とも「ニ病息災」ともいわれ、糖尿病を持っていても、普段から食事療法及び運動療法に鍼治療を併用することで、体調を良好に維持すれば、全く心配は無用です(研究室を参考にして下さい)。
鍼治療は身体を健康に保つ一手段として有効な治療法です。是非、東洋医学研究所?グループ の痛みと副作用の無い、全身の調整を目的とした 鍼治療(黒野式全身調整基本穴)を受けられることをお勧めいたします。