高血圧症
2012-09-15 14:50
東洋医学研究所
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
高血圧の指標には世界保健機関(WHO)と国際高血圧学会(ISH)が提唱した「高血圧管理指針」があります。
医療機関で測定した血圧の分類では、最高血圧が140〜159mmHgまたは最低血圧が90〜99mmHgあるときに(軽症)高血圧とし、最高血圧が160〜170mmHgまたは、最低血圧が100〜109mmHgあるときに(中等症)高血圧とし、最高血圧が180mmHg以上または最低血圧が110mmHg以上あるときに(重症)高血圧と定めています。
なお、家庭で測定した場合には最高血圧が135mmHg以上または最低血圧が80mmHg以上の場合を高血圧とします。
血圧値が高血圧の数値でも、一回測っただけでは高血圧症とはいいません。同じ状態で何回も測って決まるのです。


高血圧症は原因が分かっているかどうかで大きく2つに分類されます。
血圧が高くなる明らかな原因が分からないものを本態性高血圧と呼び、高血圧症の患者の90〜95%を占めています。これに対して血圧が高くなる原因が明らかなものは二次性高血圧と呼ばれています。
本態性高血圧は明らかな原因は解っていませんが、遺伝的素因や加齢食塩の過剰摂取寒冷肥満ストレス運動不足喫煙などが影響して血圧を上昇させていると考えられています。そのため、高血圧症は生活習慣病の一つとして取り扱われています。
二次性高血圧には腎臓の働きが低下したものや、ホルモンの異常によっておこるもの、血管に病気があるもの、神経性のものなどがあります。

本態性高血圧症の自覚症状は、急激に血圧が変動したときに感じることが多いです。
高血圧症の多くを占める本態性高血圧の患者は、初期には自覚症状を訴えないのが普通です。、
しかし、まったく自覚症状があらわれないのかといえば、そうではありません。たとえば、一時的ではありますが、急激に血圧が上がった場合に、頭重感頭痛めまい肩こり動悸吐き気手足のしびれ感顔面のほてり感などの自覚症状を訴えることがあります。

高血圧症では、合併症が大きな問題です。
高血圧症の状態が長くなると、徐々に血管障害が進行して、心臓腎臓などに高血圧症による臓器障害と呼ばれる合併症をひきおこします。この合併症が大きな問題です。
高血圧症によって脳の血管に障害がおこると、頭痛、めまい、耳鳴り、手足のしびれ感などの症状がでることがあります。
さらに進行すると、意識障害運動障害脳梗塞を起こします。
心臓では、不整脈心肥大心不全狭心症心筋梗塞の原因になります。
また、腎不全や尿毒症などの腎障害や、眼底出血の原因にもなります。

東洋医学研究所?グループの先生方による研究報告
高血圧患者に対する鍼治療の検討(予報)」全日本鍼灸会雑誌37巻1号.50-57.1987.
高血圧患者に対する鍼治療の検討」 全日本鍼灸会雑誌44巻3号.261-265.1994.
高血圧に対する足三里穴刺鍼の有効性について -封筒法による臨床比較試験-」全日本鍼灸会雑誌50巻2号.185-189.2000. 
これらの研究から、高血圧症に対し鍼治療が有効であったことが報告されています。
また、第47回(社)全日本鍼灸学会学術大会において、河瀬美之先生により、高血圧症が鍼治療で改善した症例として「高血圧症に伴う不定愁訴に対する鍼治療の1症例」が報告されています。

日本高血圧学会から、2009年に新しい高血圧症の治療ガイドラインが発表されました。
それによると、糖尿病、腎障害、心筋梗塞後の方は130/80mmHg未満、それ以外で65歳未満の方は130/85mmHg未満、65歳以上の方は140/90mmHg未満を血圧の目標としています。
ただし、家庭で測定する(家庭血圧)の場合はいずれも上記より5mmHg下を目標としています。

ワンポイントアドバイス
食生活 塩分の取りすぎと、肥満は高血圧の原因となります。塩分の目 標摂取量は1日6gですが、まず10g以下を目指して少しでも減らすこと から始めましょう。また、食物の1日の摂取エネルギーは、特に運動をし ていない場合、体重1Kg当たり約30Kcalを目安にしましょう。
日常的な運動 運動は血圧を下げるのみならず、体重を管理する上で  も有用です。「階段を使う」「買い物の回数を増やす」など、生活の中でできる運動を見つけて続けましょう。
その他、ストレスや喫煙、大量の飲酒なども血圧を上げる原因になります。明るく、楽しく、節度のある生活を心がけましょう。 
 
東洋医学研究所?では、高血圧症に対して過去の研究実績を基に、統合的制御機構の活性化を目的とした鍼治療をさせて頂いております。
さらに、それぞれの症状に合わせた生活習慣の指導をさせて頂いております。

是非、安心して副作用のない鍼治療を受けられることをお勧め致します。
記事に戻るコメント(0)を読む・書く
検索
キーワード

カテゴリ
よくある質問 (10)
コラム (44)
患者さんの声 (45)
活動内容 (3)
研究業績 (10)
講演・メディア掲載実績 (18)
適応症の治療案内 (40)
月別アーカイブ
2017年8月 (3)
2012年9月 (44)
2012年8月 (74)
2012年7月 (15)
2012年5月 (1)
2012年4月 (1)
2012年3月 (1)
2012年2月 (1)
2012年1月 (1)
2011年9月 (1)
2011年4月 (1)
2011年2月 (2)
2011年1月 (1)
2010年12月 (1)
2010年11月 (1)
2010年10月 (1)
2010年9月 (1)
2010年8月 (1)
2010年7月 (1)
2010年6月 (1)
2010年5月 (1)
2010年4月 (1)
2010年1月 (2)
2009年12月 (1)
2009年11月 (1)
2009年9月 (1)
2009年8月 (1)
2009年7月 (1)
2009年4月 (1)
2008年10月 (1)
2008年9月 (1)
2008年5月 (1)
2007年6月 (1)
2007年3月 (1)
2006年11月 (1)
2006年6月 (1)
2005年11月 (1)
2005年9月 (1)
2005年8月 (1)
2005年6月 (2)
2005年5月 (1)

友人に教える
お問い合わせ

ホーム
上へ
東洋医学研究所

東洋医学研究所
このサイトは携帯電話向けサイトです。
携帯電話でご覧ください。